森を食す・森を話す
森を食す・森を話す
最近は植林という言葉をよく聞くようになりました。
皆さんのイメージする『森』はどんなものでしょうか?
木村が住んでいるところは、北岳の登山口にもなっている南アルプスにある早川町という、日本で一番小さな町です。
早川町に昔から住んでいる人たちにお聞きした郷土料理や、森を感じることができる創作料理などをはじめ、木の皮や土など・・・
食べられるものから食べられないものまで集め、五感を使って森を食し、森について話をするワークショップ。
普通のレストランでは味わうことができない、森尽くしのワークショップです。
過去に行われたワークショップ
- 「a-cita cafe special program 森を食す・森を話す」 アサヒアートスクエア(東京/2008)
- 「地球レストランへようこそ!」 キッズプラザ大阪(大阪/2008)
- 「森のディナー・森のランチ」 世田谷文化情報センター 生活工房(東京/2009)
ワークショップの様子
森の食について
木村の格好は、いつも裏山に入るときのスタイル。
腰に熊よけの鈴と鉈とのこぎり。
頭にはタオルをまいて、まさかのときのお菓子を少々リュックに入れて、森を観察しに行きます。
木村が自分の生活や周りの人から学んだことなどを簡単にお話しし、これから皆さんと森について一緒に食べたり話したりする意味を考える導入にします。
木村が森に実際に入って採ってきた山菜の塩漬けから、昔から山師の方が山に入るときに持っていったといわれる携帯食、猪や鹿の肉、町の人に作ってもらった木の香りがするケーキや手作りこんにゃく。山の水やグミシロップ・・・など、テーブルにはたくさんの森の食べ物が並べられています。
山に住む人の食の知恵などにも触れながら、メニューをご紹介します。
試食タイム
美味しい森のメニューを実際にいただくお時間。
大きな葉っぱをお皿代わりに、木村が一つ一つ作った竹の箸とコップを持って森を感じながら食べていただきます。
不思議な食べ物から、懐かしいものまで・・・
いつもよりもずっと五感を使って森をいただきます。
もうひとつの試食
こちらは実際には食べられないけれども、触ったり口に入れてかんでみたり、匂いを嗅いだりして森を感じていただくコーナー。
町の宮大工の方からいただいた、様々な木の皮などの匂いを嗅いでみると、それぞれに個性のある木の香りでいっぱいです。
匂ったり、触ったりして木の名前をクイズにしたりして、より五感を刺激しながら森を感じてもらいます。
森を調理する
キッチンがある会場では、一緒に森を調理するところから行うこともあります。
蜂の巣から鉢の子を出してフライパンで炒ったり、沢蟹を生きたまま素揚げにしたりして、命をいただくいことについても一緒に考えます。
木の皮にお団子包んで蒸したり、色々な木で燻製を作ってみたり・・・
子供も大人も、ドキドキしながら森をお料理したものを一緒に食べると、一層森に興味が湧いてどんどん話が盛り上がります。
森を話す
猟師の方と一緒に鹿をさばいたり、森を歩いていると、初めは気づかなかった動物たちの気配に気がついたり・・・
木村が森を感じるために体験してきたことのスライドを鑑賞しながら、今森がどうなっているのか?森で生きている人たちが何を感じているのか?などをお話します。
森が果たしている社会的役割、森が抱えている深刻な問題・・・
私達人と、森に生きるものとの大切な関係を考え直すきっかけになるワークショップです。
参考写真:森を食す・森を話す (アサヒアートスクエアー・東京)/2008
森のディナー・森のランチ(世田谷文化情報センター・東京)/2009