あざみ野こどもぎゃらりー2011 関連ワークショップ 『たいよう+ぼく』
2011年 8月8日、9日
横浜市民ギャラリーあざみ野 (神奈川)
太陽とにらめっこするワークショップ
あざみ野こどもぎゃらりー2011の展示 『たいよう+あしあと』の会場の天井に展示されたタペストリーを、子供たちと一緒に2日間かけて制作したワークショップ 『たいよう+ぼく』。
子供たちに雲をイメージしてポーズしてもらい、その姿を直接日光写真にしたものだ。
夏の空に浮かぶ雲は、モコモコして時にいろいろな形に見えてくる。
木村はこれまで、風に吹かれながら刻々と形を変える雲の様子に惹かれ、様々な雲の写真を撮影してきた。
このワークショップも、そんな自然が産み出す不思議な形を作る雲を観察していた視点から生まれたものだ。
近頃は熱中症の心配などから、夏の日中暑い時間は屋内で過ごすことが多い子供たちだが、日光のしたでじっとポーズをしたまま炎天下で数分太陽とにらめっこをしてもらった。
動いてしまうと影がぶれてしまって焼付けが上手く行かないので、とにかくじっとしていないとだめだよ。
と木村に言われて、興奮気味の子供たちも少々緊張した様子。
お気に入りの人形を持ってきた子、風船を手にしてポーズをする子・・・子供たちは空に浮かぶ雲をイメージして様々なポーズをしてみる。
同じポーズで数分間いられるかなどを検討しながら、一人一人のイメージを布いっぱいに表現できるよう、木村が一緒に指導する。
日光に当たるとすぐに感光が進んでしまうので、ポーズをとった子供たちを台車に乗せて一気に外へと運び出す。
「暑いよ~~」「まだぁ~~?」
体を動かさないように言われた子供たちがじっと耐えながら口だけ動かして訴えると、感光の度合いを見ながら
「頑張れ~~あと少しだよ~~!!」
と木村が励ます。
すでに感光を済ませた友達やボランティアの方々も一緒になって、応援しながら汗びっしょりになってワークショップを行った。
感光し終えた布は、すぐに屋内へ持ち込まれ、しっかり洗い流して色止めをする。
感光した部分だけが化学反応をするので真っ青になり、夏の青い空のようだ。
物干しに吊り下げてみると、不思議なことに子供たちの姿は無重力の中にフワフワと浮いているように見える。
本当に子供たちが雲になって風に吹かれているような、なんとも気持ちよさそうなタペストリーが完成した。
小さな紙の作品は、他のワークショップに参加していた子供たちに協力してもらって制作した作品。
紙にモールやナットなどの小物を使って空を飛ぶものをイメージした形を作ってもらい、同じように日光写真にした。
また、後日、展示作品を観に来てくれた子供たちにも日光写真を楽しんでもらえるように、常時ワークショップが行えるように体験コーナーを設けて、できた作品を会場に飾るなどして楽しんでもらえるようにした。